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遺産分割協議を行わずにいることの何が悪いのか

不動産相続 遺産分割
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ご両親や兄弟など身近な人が亡くなったときに、法定相続人として相続に関わることもあるでしょう。

そのようなときに、「これまでそのようなこと(遺産分割)をしなかったから」と遺産分割協議をせずにそのまま相続人の間でだけ「こうしよう」と決めただけということはないでしょうか?

財産の評価額が相続税の基礎控除額未満であれば、特に相続税を申告する必要もありません。

遺産分割協議自体は「必ず行わなければならないもの」というわけではなく、相続開始から何年経過しても手続き上の問題はありません。

 

しかし遺産分割をしないということは、その財産は法定相続人の共有財産ということになります。

共有財産の場合、例えば「相続した実家を売却したい」「空き家になった実家を売却してアパートを建てたい」というときには所有権を持つ全員の合意が必要となります。

相続して時間がそこまで経過していなければ、子供同士の話し合いで話はまとまるでしょう。

その段階で遺産分割をしていれば問題は起きにくいのかもしれませんが、そのまま何もせずにいると、財産の売却や管理運用が非常に難しくなってしまうのです。

そこで今回は、遺産分割をせずに時間が経つと財産の管理運用処分が非常に難しくなるのかを紹介していきます。

 

 

遺産分割協議とは

誰かが亡くなり相続が発生したときに、遺言がなければ相続人全員がどのように相続するかを話し合う遺産分割協議にて相続分を決定します。

この遺産分割協議をしていない場合、被相続人(亡くなった方)の財産は相続人全員の共有財産となります。

このときは法定相続分での分割となっていますが、遺産分割協議で全員の合意による相続分での分割が出来るようになります。

遺産分割自体には期限がなく、法的には遺産分割協議で遺産分割をしなくても問題はありません。

 

しかし遺産分割を行わない場合、相続財産はいつまで経っても相続人全員の共有財産となります。

このときに「○○会社の株式100株」を相続人4人で分割する際「1人25株ずつ分割する」と思われる方が多いのですが、そうはなりません。

実際の分割としては「4人の共有財産となっている○○会社の株式が100株」という形で分割されている状態になります。

この状態では株式の議決権などは4人の合意がなければ主張できません。

不動産も同様で売却やリフォーム、賃貸など管理運用をしようという場合には、相続人全員の合意がなければならないのです。

 

 

遺産分割をしないまま相続人が認知症になると

遺産分割自体は行わなくても法的な問題はありませんが、共有財産となっているので相続人全員の合意がなければ不動産や株式などの管理運用は出来ません。

しかしこの段階であれば「別に兄弟全員仲が良いし、共有になっても困らないかな」と思う方もいるでしょう。

実際に相続人全員の仲がよければ、しばらくの間は共有財産であっても手間が増える以外のデメリットはないかもしれません。

しかしそのまま何もせずに時間が経過してしまうと、相続人の中には認知症や脳梗塞などで判断能力がなくなってしまうと契約行為や法律行為が出来なくなってしまいます。。

 

判断能力がなくなってしまうと、自分に不利益しかないような契約であっても言われるがまま契約してしまうかもしれません。

訪問販売で高額な商品を購入してしまったり、遺産分割協議で自分に不利益でしかない分割でもそそのかされるがままに署名してしまう危険性もあります。

そのような危険性もあり、判断能力のない人は不動産売買などの契約行為や遺言を書いたり遺産分割協議に参加するなどの法律行為は行うことが出来なくなるのです。

その為遺産分割をせずに時間が経ち、相続人が高齢になり認知症になった結果相続財産である不動産を売却することが出来なくなったという事例もあるのです。

 

 

遺産分割をせずに相続人が亡くなると

共有財産の所有者のうち1人でも認知症などになってしまうと管理運用が原則できなくなってしまうのですが、所有者の1人でも亡くなってしまうのも大変なことになってしまいます。

共有財産の所有者が亡くなった場合、その持分も相続財産として所有者の相続人に相続されます。

 

例えば父の実家を子供4人(A,B,C,D)で相続した後、Bが亡くなったとします。

するとBの持分をBの相続人が相続することになります。

Bに妻と子供が2人(E,F)いた場合その3人が相続人として相続するので父の実家はA,C,D,B妻,E,Fの6人の共有財産になるのです。

A,C,Dも妻と子供が2人いる場合、Cが亡くなってしまえば8人の共有財産になりますし、父の財産を相続したA,B,C,D全員が亡くなってしまうと、父の実家は12人の共有財産となります。

 

あなたは兄弟の妻子全員と友好な関係を築けていますか?

あなたの妻は兄弟、及びその妻子全員と友好な関係を築けていますか?

もしも父の実家が12人の共有財産となった場合、12人全員の合意がなければ実家の売却や民泊などで管理運用をすることは出来なくなります。

もしも良好な関係を築けていなかったり所有者が日本各地に散らばっている場合、共有財産の売却などをする場合の負担はとてつもないものになるでしょう。

兄弟のどなたか、それぞれの妻のどなたかが再婚者で前妻前夫との間に子供が出来ていた場合、会ったことも聞いたこともない人を交えて父の実家の売却の話を進めなければならなくなる場合があるのです。

 

 

遺産分割をせずに困るのはあなたの子孫かもしれません

遺産分割をせずに相続人の誰かが認知症になってしまったり、亡くなってしまった場合には共有財産の管理運用処分は非常に難しくなります。

あなたが認知症になったり、交通事故の被害にあって意識不明になってしまった場合、共有財産の管理運用処分で困るのはあなた以外の相続人です。

あなたやその兄弟(他の相続人)が亡くなってしまい共有財産の所有者が多くなると、共有財産の管理運用処分に困るのはあなた方の子供です。

このような遺産分割に困る人を出さないようにする為には、早い段階で遺産分割をする必要があります。

遺産分割協議で相続財産が共有財産にならないように遺産分割をしてしまえば、共有財産になっていることによるデメリットはなくなります。

 

相続サロン多摩相談センターには日本相続コンサルティング協会の公認相続コンサルタントであり、宅地建物取引士である相続と不動産両方のプロが在籍しています。

相続した空き家のような不動産の資産活用も合わせて適切な提案をすることが出来ますので、まだ遺産分割を行っていない相続があれば是非ご相談ください。

相続サロン多摩相談センターへの相談はこちらからどうぞ

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