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父が亡くなったけど、誰がどれくらい相続することになるの?

 2017/04/17 相続対策 遺産分割でお悩みの方へ
この記事は約 12 分で読めます。
長男
父の遺産について話し合いたいけど、誰を呼べばいいんだろう?
「最近父の足腰が悪くなっていて、後どれくらい元気でいてくれるのか不安になってきた・・・」

長男
伯父が『自分は相続人だから財産を受け取る権利がある!』と言ってきたけど、本当なのかな?

 

家族が亡くなったときに、その悲しみに打ちひしがれながらもしなければいけない話として相続があります。

被相続人(亡くなった人)の財産を誰がどの財産をどれだけ相続するのかを話し合わなければいけない相続について、多くの人は「お金持ちの話でしょ?」と思いがちです。

しかし、実は裁判所の司法統計でみると、平成25年度の遺産分割事件の内容認・調停成立件数8,994件の内、遺産5000万円以下のケースは6,753件と全体の約75%、1,000万円以下のケースだけにしても2,912件と全体の約32%を占めてしまいます。

お金持ちの資産というと現金や豪邸だけでなく株式や賃貸マンションなどの収益物件などがあり、相続人それぞれに十分な財産が相続されます。

 

しかし財産が実家と少しの現金のような場合、実家に同居していた家族が実家を相続すると他の相続人が不平等に感じやすくなります。

その上子供の教育資金、住宅ローンなどの出費を負担に感じていると、「少しでも生活を楽にしたい!」という気持ちが遺産分割のときに出てきてしまいます。

かといって実家に同居していた家族も、実家を相続できなければ住み続けられるか不安になりますし、これまで被相続人と生活し世話をしてきたという思いがありますので、中々引き下がることは出来ません。

そのような要因もあり、不動産が一番の高額資産であるなど、適切に資産を分けにくい一般家庭の方が相続で家族で争ってしまう「争族」に発展してしまうケースが多いのです。

 

平成27年の民法改正で基礎控除額が減額となり、これまでであれば相続税の課税対象とはならなかった世帯でも課税対象となってしまうことが増えてしまったので、相続税のことを考えても資産家だけでなく、一般家庭も相続対策をする必要が高まっているのです。

そこで相続の基本的な部分である「誰がどの程度相続するのか」について紹介します。

相続税を考える上で重要な基礎控除額は相続人の数で変わってくるので、この部分を知っておくと相続税を本当に考えなくてもいいのか、基礎控除額は超えてしまっても特例などの活用で0円に出来るようになるなどが把握しやすくなりますよ。

 

 

誰が相続人となるか?

被相続人が亡くなった場合、その財産を相続できる人は、民法によって定められています。

この法律によって定められた相続人を法定相続人といいます。

 

配偶者(常に相続人):被相続人の夫・妻

配偶者は常に相続人となりますが、婚姻届を出している場合に限ります。

その為婚姻届を出していない内縁の配偶者や、法律で認められていない同姓カップルは相続人となれません。

 

第1順位:子(直系卑属)

被相続人の子供は第1順位の法定相続人です。

配偶者との子(嫡出子)は当然ですが、平成25年の民法一部改正により配偶者以外との子(非嫡出子)も同じ相続分になりました。(それ以前は、非嫡出子は嫡出子の半分)

非嫡出子が相続人となるのは相続人に認知されている必要があります。

被相続人が再婚しており、子供が前の配偶者(前妻など)との子の場合(継親子関係)は血縁関係がないので法律的には相続人とはなりません。

継親子関係にある子を相続人とする場合、養子縁組をする必要があります。

養子縁組をした養子であれば相続人となります。

また、被相続人と国籍が異なる場合や離婚などで親権を持たない場合であっても関係なく相続人となります。

※:子が亡くなっている場合は孫、ひ孫…と続く

 

第2順位:親(直系尊属)

⇒被相続人に子供がいない場合、又は子供がいても既に死去しており、孫、ひ孫もいない場合には、被相続人の親が相続人となります。

被相続人と血縁関係のある親なので、配偶者の両親は相続人とはなりません。

実親でも養親でも相続人となりますが、養親との関係が普通養子縁組ではなく特別養子縁組の場合は実親との親族関係は消失しているので、実親と相続関係はなくなっています。

※:親がなくなっている場合は祖父母…と続く

 

第3順位:兄弟姉妹

⇒第1順位の直径卑属、第2順位の直系尊属がいない場合に限り、被相続人の兄弟姉妹に相続人となります。

※:兄弟姉妹がなくなっている場合はその子まで

 

法定相続人全てが相続人になるわけではない

「父が亡くなって伯父が『私も法定相続人だから相続する権利がある!』と主張してきた・・・」

法定相続人に被相続人の兄弟姉妹も含まれていますが、必ずしも第3順位である被相続人の兄弟姉妹が相続人となるわけではありません。

被相続人の配偶者(妻・夫)、及び子供は、存在するのであれば相続人となります。

 

しかし第2順位、第3順位の法定相続人が相続人になる条件は、上の順位の法定相続人がいないことです。

その為被相続人に子供がいるのであれば直系尊属である両親は相続人にはなりませんし、子供がいなくても親が存命なのであれば親が相続人になり、兄弟姉妹は相続人とはなりません。

その為もしも伯父、伯母に「自分たちも相続人だ」と言われても、子供であるあなたが存命である以上伯父、伯母には相続権はありません。

 

 

孫や祖父母も相続人となることもある

第1順位の子供、第2順位の親には代襲相続というものがあります。

例えば「被相続人の子供は既に亡くなっているが、孫がいる」という場合、子供の相続権はに移ります。

もしも被相続人が長寿で、孫どころかひ孫、玄孫がいた場合、もしも子供が全員亡くなっていて、孫、ひ孫も何らかの事件に巻き込まれて亡くなっている場合、相続権は玄孫に移ります。

 

逆に孫が被相続人となったときに、既に子供が亡くなっていて、ひ孫がいない(直系卑属がいない)場合には、直系尊属である祖父母が相続人となります。

この直近の子供・親が既に亡くなっている場合、その下、又は上の世代に相続権が移って相続人となることを「代襲相続」といいます。

第3順位である被相続人の兄弟姉妹に亡くなっている人がいる場合、その子供までは相続権は移りますが、それ以降は移りません。

 

 

どれくらい相続するか?

長男
相続人は母と子供2人だけど、3等分すればいいのかな?
長男
全員特に相続分の主張がないんだけど、これはこれで相続分が決められない・・・

遺言で相続分が決められた場合や、相続人全員で合意できた場合はその通りの遺産分割になりますが、民法によっても法定相続分として定められています。

 

法定相続分

配偶者と第1順位

配偶者と子供であれば、配偶者が1/2、子供も1/2となります。

子供が2人いる場合には1/3になるのではなく、配偶者は1/2のままで、子供の相続分1/2を2人で分け合い1/4ずつとなります。

 

配偶者と第2順位

配偶者と親であれば、配偶者が2/3、親は1/3となります。

両親健在の場合、母と父で1/6ずつの相続となります。

 

配偶者と第3順位

配偶者と被相続人の兄弟姉妹であれば、配偶者が3/4、兄弟姉妹は1/4となります。

被相続人が4人兄妹で3人とも健在の場合、1/4を3人で分けるので1/12ずつ分けることになります。

 

相続人が配偶者のみ、第1順位のみ、第2順位のみ、第3順位のみの場合

子供もおらず両親も他界していて、兄弟もいない場合、全ての財産は配偶者が相続します。

配偶者が他界していてそれぞれの順位のみの場合は、それぞれの順位の間で均等に分けます。

 

 

代襲相続の場合の相続分

代襲相続によって相続人の人数が変わらないのであればあまり関係ないのですが、代襲相続によって相続人の人数が増えると少々厄介になります。

 

被相続人:父

相続人:妻・長男・次男の息子・次男の娘

 

次男が既に亡くなっていてこのような状況の場合、次男が存命のときよりも1人相続人が増えています。

この場合次男の子供は次男の相続分を分けることになるので、次男の子供は1/8ずつ分けることになります。

 

法定相続分

  • 妻:1/2
  • 長男:1/4
  • 次男の息子:1/8
  • 次男の娘:1/8

 

自分の相続人を把握し対策を!

いかがでしょうか?

相続人の人数は子供がいるか、親は存命か等によって変わってきます。

もしも相続人が4~5人いて自分の資産が実家と現金少しなどという場合には、どうしても法定相続分での分割が難しくなります。

現在の景気が良くない状況においては、やはり自分の相続分はしっかりと受け取りたいと思ってしまうものです。

相続人自体がそう思っていなかったとしても、子供の妻、その親族の人が「相続分はしっかり取得しなさい!」と主張して仕方なく相続分を要求しなければならない状況というのも少なくないのです。

 

長男
親の相続で自分たちが争うことなんてないし、自分が死んだ時だって争族にはならないよ

交通事故を起こす加害者に「これから交通事故を起こすぞ!」といって罪を犯してしまう人が少ないように、自分が大丈夫と思っていても実際にそうなるとは限りません。

例えばあなたの父親にとって、家族というと配偶者やあなた方子供を思い浮かべ「この子達なら大丈夫だろう」と思っていたとします。

しかしあなたにとっての家族として最初に思い浮かべるのは、既にお互い独立して親族行事など会うくらいの兄妹よりも、結婚して今一緒に生活している「妻と子供」ではありませんか?

子供の養育費や住宅ローンなどで困っていて、妻から「相続したお金を充てよう!」といわれてしまったときなど、どうしてもお金が必要なときは出てきます。

そのようなときに「自分の財産はこうして分けなさい」とした遺言もなくそれぞれの家族の主張をし始めてしまうことで、争族になりやすくなってしまうのです。

 

自分の資産を分けやすい形にしたり、遺言で遺産分割を指定したり、生命保険や家族信託などで相続対策をして争族に発展しないようにすることが、被相続人となる自分にとって重要な使命なのではないでしょうか?

 

しかし弁護士や税理士のような専門家に相談しようとしても、実は専門家によってそれぞれの得意分野が違うので相談する内容によって弁護士に相談するか、税理士に相談するか等は変わってきます。

 

長男
そう言われちゃうと誰に相談すればいいのか分からなくなる・・・

というときに知っておきたいのが、相続をコンサルティングするコンサルタントに相談することです。

相続サロン多摩相談センターでは、日本相続コンサルティング協会の公認相続コンサルタントの資格を持つ相続の専門家が在籍しています。

宅地建物取引士の資格を持ち不動産の専門家でもありますので、特に相続財産で実家や収益物件のような不動産の割合が多い相続に強いです。

最近普及し始めた家族信託を含めた柔軟な相続対策が出来ますので、是非ご相談ください。

相続サロン多摩相談センターへの相談はこちらからどうぞ

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