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要支援から要介護にならないために受けられるサービスとは

 2017/09/07 介護
この記事は約 15 分で読めます。

デイサービスなどで介護施設を利用するなどの介護サービスを受ける場合、介護保険から一定額の支給を受けることで介護費用の負担を大幅に減らすことが出来ます。

そのために要介護(要支援)認定を受けて要支援とされたけど

  • 要介護とか要支援って結局何が違うんだろう…
  • 要支援だとどれくらい支給してもらえるんだろう…
  • 要支援の場合どんなサービスが受けられるんだろう…

という疑問がある方もいるでしょう。

そこで今回は、要支援と要介護の違い、要支援で受けられる支給額、要支援で受けられるサービスについて紹介します。

 

 

要介護とか要支援って結局何が違うんだろう…

簡単に言ってしまえば

要支援は「日常生活はほぼほぼ問題はないけど、今の内から要介護状態にならないように予防的に支援を受けておきましょうという状態」

要介護は「自分で買い物をしたり外出したりが難しくなったり、排泄や歩行などに介護が必要となっている状態」

というような感じとなります。

 

要支援1、要支援2などのレベルによるイメージとしては

要支援1:日常生活はほとんど問題なく行えるので介護が必要というわけではなく、少し支援を受けることで状態の改善・または要介護状態にならないよう予防できる可能性がある

要支援2:日常生活に問題はあまりないが身の回りの世話として支援を受ける必要があり、支援を適切に受けることで改善できる可能性があり要介護状態に対する予防が出来る見込みがある

要介護1:日常生活に問題は少ないが、ふらつきがあるなどで部分的には介護が必要な状態

要介護2:排泄など日常生活でも介助が必要であったり、ふらつきなどで日常的に介助が必要となる

要介護3:排泄や着替え、立ち上がりなどで介護を必要として、物事に対する理解の低下がみられる

要介護4:日常生活の大半に介護が必要になり、介護がない場合は日常生活が困難になっている状態

要介護5:日常生活のほぼ全てに介護が必要で、寝たきりの状態のような介護がなければ日常生活がほぼ不可能な状態

となります。

このように、要介護の数字が大きいほど重度の介護が必要ということになります。

あくまで目安なので、重度の認知症であるなどで動き回れるが要介護5という方もいらっしゃいます。

 

 

要支援・要介護はどのように決まるのか

要支援・要介護は、市区町村に「要介護(要支援)認定」を申請し調査・審査を受けることで決定します。

調査では認定調査員(市区町村の職員など)が自宅に訪問し本人・家族から心身の状況を聞き取りなどで全国共通の調査すると共に、医学的見地として市区町村から主治医に心身の状況についての主治医意見書作成を依頼します。

そして本人・家族からの調査結果と主治医意見書を元に保険や医療、福祉の学識経験者で組織された介護認定調査会がどのくらいの介護・支援が必要かを調査し、要支援・要介護が判定されます。

 

40~64歳の被保険者(第2号被保険者)の場合、介護サービスを利用した方がいい状態が認知症やパーキンソン病などの特定疾病が原因である場合に認定がされます。

65歳以上の被保険者(第1号被保険者)は、この制限がなく特定疾病が原因でなくても問題ありません。

介護サービスを受ける為には要介護認定を受ける必要があるので、介護サービスを受けている=要介護(要支援)認定を受けていると考えていいでしょう。

 

 

要支援の場合どのようなサービスが受けられる?

要支援・要介護認定を受けた後はケアプランを作成します。

要介護認定の場合は各々で

  • 在宅で介護サービスを受ける場合は居宅介護支援事業者と契約
  • 施設への入所を希望する場合は希望する施設に申し込み

をして所属のケアマネージャーとどのようなサービスを利用するか相談しケアプラン(介護サービス計画)を作成します。

これに対して要支援であれば地域包括支援センターの担当職員に介護予防ケアプラン(介護予防サービス計画)を作成してもらえます。

この介護予防ケアプランに沿った介護サービスを受けることになるので、家族であるあなたと要支援者である本人の希望をしっかり伝えるようにしましょう。

 

介護予防ケアプランに基づいたサービスを受ける場合の利用負担額は、本人の収入により費用の1割または2割となります。

多摩市では

  1. 65歳以上で前年の合計所得金額が160万円以上の方
  2. 前年の年金収入と前年のその他の合計所得金額の合計が280万円以上(同一世帯に65歳以上が1人の場合)、または346万円以上(同一世帯に65歳以上の方が2人以上の場合)

の2つの基準を満たした方が2割負担となります。

なお、64歳未満の方の場合は基準1を満たさない為高所得であっても1割負担となります。

 

 

要支援1だと介護保険の支給限度額はどれくらい?

介護サービスを受ける際介護保険により負担額は1割~2割であることは紹介しましたが、どんなにサービスを受けても負担が軽減されるわけではありません。

介護保険には「限度支給額」が定められており、この範囲内であれば費用の1割~2割負担で済むのです。

介護サービスは病院の診察などのように単位で設定されており、多摩市の標準的な支給限度額としては

要支援1…5,003単位/月(金額の目安は54,100円)

要支援2…10,473単位/月(金額の目安は113,400円)

要介護1…16,692単位/月(金額の目安は180,700円)

要介護2…19,616単位/月(金額の目安は212,400円)

要介護3…26,931単位/月(金額の目安は291,600円)

要介護4…30,806単位/月(金額の目安は333,600円)

要介護5…36,065単位/月(金額の目安は390,500円)

と、より手厚い介護が必要な重い介護度の方が単位は多くなっています。

 

支給限度額を超える介護サービスも受けることは出来ますが、超えた分は全額自己負担となります。

つまり要支援1で自己負担1割の場合5万円相当の介護サービスを受けるのであれば5千円程度で済むのに対し、同じ条件で10万円相当の介護サービスを受けると54,100円を超える45,900円に関しては全額自己負担となり51,310円が負担額となります。

施設に入居する場合施設の種類や介護度によって費用は異なるのですが、要支援の場合施設への長期入居は利用できないので割愛します。

他にも福祉用具の購入に関しては利用限度額10万円/年、住宅改修では一つの住宅に対して利用限度額20万円までは1割~2割の自己負担となります。

 

 

介護サービスの種類

要支援の方が介護保険で受けられるで受けられる介護サービスとして

  • 自宅にいながら介護サービスが受けられる「訪問型サービス」
  • 施設に通ってサービスを受ける「通所型サービス」
  • 施設に短期間宿泊してサービスを受ける「短期入所(ショートステイ)型サービス」
  • 杖や車椅子などの介護予防福祉用具の購入・レンタル
  • 手すりや段差の解消など自宅をバリアフリーに改修する費用の一部補助

が挙げられます。

 

 

自宅にいながら介護サービスが受けられる「訪問型サービス」

デイサービスに通うのは嫌だけど、家族がいないときに何かあったら心配
毎日の入浴で、足が上がらないからいつか転んで入院してしまいそうで不安
家にいるとあまり動かないから、何か動くきっかけがあれば…

要支援の方は日常生活のほとんどが自分で問題なく出来るので、デイサービスなどの介護施設の利用を嫌がる人は多いのではないでしょうか。

「家族がいないときに倒れてしまったら…」「入浴のときに毎日手伝うのが大変…」と家族にかかる負担を軽減したいと考えたときには、訪問型のサービスの利用を検討するといいでしょう。

 

 

介護予防訪問入浴介護

浴槽を内蔵した「訪問入浴車」を利用するなどで要支援者の入浴を支援するサービスです。

感染症が原因で家族と同じ浴室での入浴が困難であったり、大きくまたぐ必要があるなど浴室の形状で自宅の浴室の利用が困難な方を対象にしています。

 

介護予防訪問リハビリテーション

自宅に訪問し、要支援者が自宅で行える体操やリハビリを指導することで体力や筋肉が低下し要介護状態になることを予防するサービスです。

足や腰が痛いなど体に不調があるときはあまり体を動かしたがらないものですが、それでは筋力や体力の低下からふらつきが出たり立ち上がりが困難になって要介護状態になりやすくなります。

その為体操やリハビリを行うことで要介護状態にならないようにするのです。

 

介護予防訪問看護

医師・看護師などが自宅に訪問し、健康チェックや服薬管理など療養上必要な診療や補助を受けることが出来るサービスです。

持病があって服薬をしている方などの服薬管理や経過観察を、看護師などが訪問して行ってくれるサービスです。

訪問介護員(ホームヘルパー)は医療にかかわるサービスが行えないので、怪我や病気にかかわることで要支援になった場合などで利用を検討します。

 

介護予防居宅療養管理指導

医師や歯科医師・歯科衛生士・看護師・薬剤師・管理栄養士などが訪問し、療養上の管理や助言、指導を行うサービスです。

歯科医院や病院など通院が困難な場合に通院できなかったことが要介護状態になってしまうことを防ぎ、介護予防ケアプラン作成のための情報にもなります。

 

 

施設に通ってサービスを受ける「通所型サービス」

家にいると1人でいる時間が増えて退屈にしている…

家にいると家族以外とは訪問してくる人としか話す機会が少なくなりますし、することがなくて暇そうにする時間が増えてしまうでしょう。

誰かと会話するというのは意外と頭を使うので認知症予防になりますし、身体を動かすのも筋力低下の予防になります。

退屈にしている時間が長ければ不平不満が溜まり愚痴や陰口の要因にもなってしまうので、場合によっては親子・嫁姑の関係が険悪になってしまうこともあるでしょう。

そのような場合に検討したいのが、通所型のサービスです。

 

介護予防通所介護(デイサービス)

日中デイサービスセンターで食事や入浴などを行い、機器を使った機能訓練や指先を使うレクリエーションなどで要介護を予防します。

同じ世代の方が集まるので会話のきっかけになりますし、施設によって季節に合った色々なところに散歩に行ったりボランティアを招いての演奏会や幼稚園児などとの交流をする機会もあります。

要支援や要介護1など軽度の方に特化した施設などでは、麻雀やカジノなどの指先を使いつつ頭も使う遊戯を取り入れていたり縁日などのシチュエーションに特化した施設もありメディアに取り上げられました。

 

介護予防通所リハビリテーション(デイケア)

介護老人保護施設などで理学療法士・作業療法士などによる理学療法的・作業療法的なリハビリテーションや、その他のリハビリテーションにより心身の機能維持・回復を目指すサービスです。

デイサービスでも機能訓練は行われますが、より専門的なリハビリを行うことが出来るサービスです。

 

 

施設に短期間宿泊してサービスを受ける「短期入所(ショートステイ)型サービス」

日帰りのデイサービスと異なり、数日間施設に宿泊するのが短期入所型サービスです。

宿泊している間は家族の負担はなくなるので、家族の方も旅行などでリフレッシュすることが出来ます。

家族の方が病気になったり、冠婚葬祭で数日間家から離れなければならないときなどにも利用されることが多いです。

 

介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)

介護施設に短期間入所し、食事や入浴などで支援が必要な方に支援をしたり運動などの機能訓練をすることで要介護状態になることを予防します。

要支援の方で特に補助が必要のない方でも、介護職員が見守りをしてくれるので家族が外出しなければいけないときなどに利用する方が多いです。

 

介護予防短期入所療養介護(ショートステイ)

介護老人保護施設などに短期入所し、理学療法士・作業療法士などによる理学療法的・作業療法的なリハビリテーションや、その他のリハビリテーションにより心身の機能維持・回復を目指すサービスです。

介護予防短期入所生活介護と同様にショートステイと呼ばれることが多いですが、医療や理学療法訓練など宿泊しつつより専門的な機能訓練などが受けられます。

 

 

その他:施設に入所する

介護予防特定施設入居者生活介護

介護保険の指定を受けたサービス付高齢者向け住宅や養老老人ホーム、介護付有料老人ホームなど見守り、支援などで入居者の日常生活を支えるサービスです。

自宅での生活が不安で家族に頼りたいくない、頼れる家族がいないときなどのときに支援を受けつつ安心して生活することが出来ます。

 

 

杖や車椅子などの介護予防福祉用具の購入・レンタル

歩くときにふらつきがあるから杖が欲しいけど、高いのは手が出にくいし安いのは質が不安…
布団の出し入れが腰に辛くなってきたからベッドを検討しているけど、どうせなら起き上がりが楽なベッドがいい

杖などの福祉用具があれば誰かの手助けは必要ないけど、中々いいのが分からないし購入すると合わなくて使わなくなったものが無駄になりそうと思うこともあるでしょう。

介護保険のサービスの中には、そのような福祉用具をレンタルしてくれたり購入するものがあります。

 

介護予防福祉用具貸与

日常生活を送る中で手助けとなる福祉用具をレンタルし、日常生活の質の低下を防ぎよう介護の状態になることを予防します。

杖や車椅子、電動ベッドなどの購入するのは負担になるけどこれがあれば日常生活の質を維持できるという福祉用具をレンタルすることが出来ます。

 

介護予防福祉用具購入費の支給

入浴や排泄などの手助けとなる福祉用具を購入し、日常生活の質の低下を防ぎよう介護の状態になることを予防します。

杖や車椅子では気にならなくても、介護用のポータブルトイレや入浴用の椅子のような入浴補助用具は直接肌が触れる為レンタルするのは気が引けるでしょう。

そのような福祉用具は都道府県等の指定を受けた業者から対象となる福祉用具を購入すれば購入にかかった費用を支給してくれます。

対象となる福祉用具は

  • ポータブルトイレや昇降便座などの腰掛便座
  • 簡易浴槽
  • 入浴用のイスや手すり補助ベルトなどの入浴補助用具
  • 自動排泄処理装置(尿瓶の高性能版のようなものです)の交換用部品(本体はレンタルできます)
  • 移動用リフトの交換用部品

です。

 

 

手すりや段差の解消など自宅をバリアフリーに改修する費用の一部補助

段差や階段に手すりがないなどで日常生活を自宅で送ることに不安はあるけど、サービス付高齢者向け住宅や子供との同居はしたくないというときに、自宅のバリアフリーに適した住宅へ改修することにも一部補助をしてもらえます。

住み慣れた我が家が生活しやすい状態に生まれ変わるので、介護施設へのイメージが良くない方などにこのサービスを提案してみるといいのではないでしょうか。

手すりの設置や段差の解消の他に、開き戸を引き戸など他の種類の扉に変えたり和式便座を様式に変更、畳をフローリングに変えたり浴室の床を滑りにくいものに変更することにも利用できます。

とはいえ住宅1つにつき20万円までの改修費用が限度になっているので、全面的な改修が必要な住宅では限度額を大きく上回ってしまいますので注意しましょう。

 

 

要支援の認定理由が認知症であるならまだ相続対策が出来る可能性がある

認知症になるなどで意思能力がなくなってしまった方は、意思能力があることが前提である法律行為が出来ません。

近年介護というと認知症のイメージが強くなってしまったからか、要支援・要介護認定を受けてしまうと遺言や生前贈与、不動産売買などの相続対策となる行動が出来なくなると考えてしまっている方が見受けられます。

しかし要支援や要介護を受けている方でも意思能力があれば契約などの法律行為は出来るので、まだ相続対策をすることは出来ます。

 

「私はまだ元気だから相続なんて関係ない!」とおっしゃっていた方でも、要支援認定を受けるということをきっかけに相続対策について考えることもあるでしょう。

もしもそのまま要介護の状態になってしまい、認知症になってしまうなどで意思能力がなくなってしまうことでそのまま相続対策が出来なくなってしまいます。

要支援認定を受けたということをきっかけにして、相続対策について考えてみてはいかがでしょうか。

 

相続サロン多摩相談センターでは、日本相続コンサルティング協会の公認相続コンサルタントで宅地建物取引士の資格を持つ相続と不動産の両方に精通した専門家が在籍しています。

相続サロンでは弁護士など他の専門家との連携によりあなたに最適な相続対策を提案することが出来ますので、お気軽にご相談ください。

相続サロン多摩相談センターへの相談はこちらからどうぞ

 

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